三日月のうた

三十一文字とそれにおさまりきらないこと。「ことば」について考える日々。記事のタイトル≒短歌のお題 です。

約束って。

やくそくをしてよ ゆびきりげんまん の
からめた ゆびを はなさないでいて

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約束って

やぶるためにあるもの

そういったのは誰だったでしょう。

 

約束って

しますか?

 

ゆびきりげんまん とか

しますか?

 

 

約束って

 

守る守らない

あるけれど

守ってほしくてするもの。

 

だけど

守れるか?

守れないか?

よりも

 

約束をすること自体が

本当はたいせつなのかなと

思ったりします。

 

約束って

向き合うこと。

 

約束って

気持ちを合わせること。

 

 

その約束をする「そのとき」だけでも

向き合って

気持ちを合わせて

確認する。

 

そのこと自体が。

 

守れなかった約束

果たせなかった約束

 

たくさんの約束が

宙ぶらりんのままこの世の中にあるとしても

 

交わされた約束が絡まり合って

たくさんの網目を作って

どこかで引っかかったりしていても。

 

 

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約束って

人と人とが交わすもの。

 

やっぱり百人一首の時代から

あったようです。

 

約束を守る人

約束をなおざりにする人…

 

ではでは「約束」に関係する百人一首の歌をご紹介。

 

 

 今来むと いひしばかりに 長月の
 ありあけの月を 待ち出でつるかな

  (素性法師 小倉百人一首21番)

 

今行きますと、あなたがおっしゃるものだから、

九月の明け方の月が残るころまで

待ち明かしてしまったのですよ。

 

とか。

「約束」ということばはないけれど

「今行きます」と言ったことばを信じて待っていたみたいです。

 

「月」と関係する歌の記事でもご紹介。

 

 

 

 忘らるる 身をば思はず 誓ひてし
 人の命の 惜しくもあるかな

 (右近 小倉百人一首38番)

 

忘れられる私のことはどうでもいいの。

私を愛すると誓ったあなたの命の方が

心配なのですよ。

 

とか。

こちらの「約束」は「誓い」。

「誓い」は神様や仏様の前でする「約束」のこととか。

ちょっと怖い、一見、恨み節のような歌ですが

そこまで一途だった、まだあなたを愛してますよ、

そういうことなんですよね。

 

「忘れる」っていう歌の記事でもご紹介。

 

 

 

 契りきな かたみに袖を しぼりつつ
 末の松山 波越さじとは

  (清原元輔 小倉百人一首42番)

 

約束したのにね。

お互い涙で濡れた着物の袖をしぼりながら

末の松山を波が越すことがないように

決して心変わりをしないと。

 

とか。

「契り」は、男女の「約束」や普通の「約束」のこととか。

 

この歌の心変わりをしたのは女性の方とか。

約束を忘れてしまうのは、男性も女性も関係ないんでしょうか。

 

末の松山」は宮城県多賀城市にある歌枕。

この歌が詠まれる前の869年、大地震が起きて津波が襲ったそうなんです。

 

そのときの津波がこの松のある小山を越さなかったことから

「契り」や「約束」を表す歌に詠まれるようになったとか。

 

 

1000年以上後の東日本大震災津波もこの末の松山は越さなかったそうです。

 

1000年も守られるような約束があるなら

信じてもいい、そう思ったり。

 

 

 

 契りおきし させもが露を 命にて
 あはれ今年の 秋もいぬめり

  (藤原基俊 小倉百人一首75番)

 

約束してくださった、さしも草(よもぎ)にのった露のような

ありがたい言葉を頼みとしてきましたが

ああ、今年の秋も過ぎていくようです。

 

とかとか。

 

「こんなふうに言ってたのに」

「あんなに約束したのに」

 

のにのに…は今も昔も変わらないんでしょうか。

 

 

約束って

すること自体がたいせつ。

 

守れても

守れなくても

 

叶っても

叶わなくても

 

そのときちゃんと

向き合うってこと。かな。

 

むかしむかし ほしのおうじはやくそくをまもってひめにあいにきました

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 約束をして守れなくてもいいからさ
 ここにいた証 忘れないでね