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三日月のうた

三十一文字とそれにおさまりきらないこと。「ことば」について考える日々。記事のタイトル≒短歌のお題 です。

くしゃみって。

 くしゃみして
 褒められ憎まれ惚れられて
 そんなことならずっと風邪引く


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くしゃみって
人が噂してるっていいますね。

 

1回だと褒められて
2回だと憎まれて
3回だと惚れられて
4回以上は風邪とか?

 

地域によって
回数とか内容がちょっと違うこともあるみたいですが。

 

人の噂がくしゃみを誘う というのは
なんと万葉の時代からあったそうで!!!

 

1000年以上も前からですよ~。

もうここまで来ると
迷信ではなくてホントかもな〜と思ったりもしちゃったり。

 

万葉集にこんな歌があります。

 眉根掻き 鼻ひ紐解け 待てりやも
 何時かも見むと 恋ひ来しわれを(巻11-2808)

 

これに対して、

 

 今日なれば 鼻ひ鼻ひし 眉痒み
 思ひしことは 君にしありけり(巻11-2809)

 

と返す歌。

 

万葉の時代
眉を掻くというのは会いたい人に会える(男女の間)呪術のようなものだったとか。

そこへ噂を誘う「鼻ひ」=くしゃみ

恋をしたら解けるという紐を解いた

といった要素を加えて歌を詠む。

 

先のは男の人の歌で、


彼女は眉を掻き、クシャミをし、下着の紐も解いて(つまり、いつでも共寝の出来る状態で)、私のことを待っていたのだろう。

 

とちょっとからかい混じりに歌う。


それに対して女の人は、


たしかに今日はクシャミも出るし、眉も痒くてたまりませんでしたが、それはあなたのせいだったのですね。


と相手の男のからかいを素直に受け入れて、相愛の歌へと展開させたとか。


この2首は柿本人麻呂歌集からの

 

 眉根掻き鼻ひ紐解け待つらむか
 何時しか見むと思へる我を(巻11-2408)

 

眉を掻き、くしゃみをして、下着の紐をほどいて待っているだろうか。

いつ会えるか苦しんでいる私を。

 

という歌を用いたものだそうで。

 

眉を掻いてくしゃみをして紐をほどいて…

そんなちょっとした、からかい混じりのことを詠った歌はバリエーションに富んで

他にもいくつかあったそうです。

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くしゃみって

万葉の時代から人の噂に関係があったんですね。

 

秋は風が冷たくなって

くしゃみも出やすい。

 

噂ばっかり…と思っていたら

風邪を引いていた、なんてことのないように

したいですね。